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社員が上司を選別

会長のたわごと

昨今は人手不足感が強まっています。それに応じて有効求人倍率は上る一方です。このような時代背景もあって、ある転職サイトの大手は、売り上げ2兆円を超える過去最高益だそうです。今では転職サイトは、250社を越えるほど活況を呈しています。
これらサイトの大半は、「転職で年収アップを・・あなたも転職でキャリアアップをすれば、年収が増える!」など収入増加をセールスポイントにしています。
転職理由ランキングによると・・1位)他にやりたい仕事がある。2位)会社の将来が不安。3位)給与に不満がある・・と収入への不満による転職がベスト3にランクインしているのは事実です。
しかし、厚生労働省のアンケートによると、実際に年収が増加したと答えた人は40.4%だそうです。つまり、後の60%の人は、転職しても増収になっていないのが現実です。

ではどのような、人が減収になっているのかというと、
1位)上司と合わない、目標が達成できないなど、前職の環境から逃げて楽な仕事に転職した人。
2位)目先の月給のみで決めた人(賞与や報奨金などのインセンティブを含めると前職より総年収が下がった)。
3位)短期間で転職を繰り返す人(キャリアを積んだとはみなされず、すぐ退職しそうと思われて転職する度に年収はドンドン下がっていく)。

また、年収はアップしたけれど転職は失敗だったと、年収アップの落とし穴を体験した人達も多数います。
転職アドバイザーによると、「高い金額を提示されても、簡単に飛びついてはいけない!」と警鐘を鳴らしています。
高い給与を約束するということは、それに応じた高い期待をされ、それに応え続けなければなりません。
中にはヘッドハンターの巧みな交渉で通常の給与よりはるかに高い給与で転職した人が、期待に応え続けることが苦しくなり、数年経たずして退職をせざるをえなくなった事例は、後をたちません。それでもヘッドハンティング会社は、転職を成功させれば多額の成功報酬が入ってきます。

私の知人に、高額のスカウトに目がくらみ転職したばかりに、自分自身の問題だけではなく、親や親戚まで大変な迷惑をかける悲惨な思いをした人がいました。詳しくは書けませんが、退職してその会社を提訴したほどの苦い出来事だったようです。

ところで、転職理由の一つに「尊敬できる先輩、上司がいないから」というのがあります。この傾向は、今の若者に限らず私のサラリーマン時代を思い起こしても腑に落ちる理由です。
あなたの組織には、部下から尊敬されている上司は何名いるでしょう?
この転職時代、上司が社員を選ぶのではなく、社員が上司を選別しているのです!

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