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夢を語る理由
ある企業調査会社の発表によると、2017年に休廃業、解散した企業数は、少し減少して2万8,120件だそうです。企業倒産件数の3倍以上の企業が廃業や解散し、例年4万社近い企業が社会から退出しています。
それらの企業の内、代表者の年齢が60歳以上が83.4%と高齢化が市場から退出する大きな要因だそうです。
私自身も60歳以上の代表者の一人でありますが、事業承継に関する日本の税制面でも、非常にハードルが高いのが実情です。
例えば、創業者が会社を起こし必死で努力を重ね、社会から認められ、企業価値を上げれば上げるほど、事業承継に際して高額な税金を課せられます。余り努力もしない企業価値の低い会社ほど、税制優遇される今の事業承継制度に矛盾を感じざるを得ません。
それ以外にも、事業承継には数々の問題をクリアしなければなりません。故に次のような名言も残されています・・『財を残すは下なり、事業を残すは中なり、人を残すことこそ上なり』。
ここで云う「人」、つまり“人材”とはどのような社員のことを指すのでしょうか?
業種によって求めるポイントの違いはありますが、総論としては能力の高い社員を指すことが一般的です。
確かに、その人に備わった能力の高さは評価に値します。しかし、能力が幾ら高くても仕事に対する情熱が薄いと、能力が低くてもやる気と情熱にあふれた社員に劣る事例は、枚挙にいとまがありません。
それでは、能力が高くてモチベーションに溢れた社員のことなら、人材と呼ぶにふさわしいのでしょうか?
この手の社員は、一時的な業績を上げる力を持っているため、周囲の評価も高く厚遇される傾向にあります。
ただし、その社員の関心が「自分自身が会社へ貢献すること」より、もっぱら「会社の自分自身への処遇」に向いていたら、到達点が違ってきます。とどのつまり自己保身を優先するため、さらに厚遇を求めて転職を繰り返します。
私の主観的見解では・・人材の定義は、能力が高く、仕事への情熱も高いことに加え、一番大事な要素は「リーダーの夢とビジョンを共有し、共にゴールを目指してくれる社員かどうか?」ということです。
そのためには、リーダーは繰り返し繰り返し・・しつこいほど「目標」と「夢」を語り続けねばなりません。
もしあなたがトップリーダーなら、「そんな人材はいない!」と愚痴る前に、それを実践できているかどうか自問してみることが・・・必要であります!