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童話の教訓

会長のたわごと

すべての優秀で強い会社とは、そこで働く社員がつくります。
そのために、いかに優秀な人材を採用するか、もしくは、今いる社員をいかに育成して優秀な人材に育てるか!・・・この二つしかありません。
最初から完成度の高い優秀な人材を採用することは、至難の業です。
従って、企業の大小を問わず社員育成は大きな課題です。

社員教育の第一歩は、考え方の共有です。
うまくいっていない会社の多くは、社員に不平や不満、妬み、消極的でネガティブな言動が多く、それは会社や上司のせいだと批判し、一方の上司は、部下の能力が劣っている点を指摘します。

先日本屋さんに立ち寄った際、童話のコーナーで「うらしまたろう」や「はなさかじいさん」などある中、「ももたろう」が目に留まりました。
童話や昔話は、単に幼児向けのお話にとどまらず、社会の原理原則を教える教材とも言われます。
例えば、鬼が島の鬼退治に出かける桃太郎は、現代社会で不便を感じ、困っている人達のニーズに応えるため、起業した人に置き換えることができます。
途中に出会った犬や猿、雉は“きび団子”を貰うことを条件に参加してきます。桃太郎が経営者で犬や猿や雉が社員とすれば、さしづめ“きび団子”は給与にあたります。

さて、ここで大人的発想は、鬼退治する目的なら、獰猛な犬を3匹雇った方が効果が上がるのではないか・・です。
しかしその理由はご存知の通り、ちゃんと次のように説明されています。「あれが鬼が島だと犬が吠え・・猿が門に登り鍵を開け・・雉は鬼の目を突きました・・」つまり、各自が各々の長所を発揮することで、はじめて目的を達成できるのだと教えています。

ところが、うまくいっていない会社では「犬の欠点は、木登りや空を飛べないことだ!」「猿は、吠えたり空を飛べない!」「雉は、木登りや吠えたりできない!」と、できない点を指摘します。そして犬や猿、雉は、“きび団子”一つしか貰えないことが、やがて不満に変わります。

金銭的な条件のみで会社を選ぶ人は、他にもっと条件のいいところがあれば簡単に移ります。また、とりあえず誰でもいいから採用して、残りたい人だけ残ればいいというやり方では、結局誰も残らないで育成のコストが無駄になるだけです。

これは各人の能力の問題よりも、”鬼退治”という明確な目標や理念の共有がないことに原因があります。
企業理念の浸透に力をいれ、目的の共有を図っている会社は、その企業の価値観に共感する人が多いため、社員は同じベクトルを向いています。
採用時においても、自社のマインドや目標について入社希望者に明確に示すことが大事です。それらの価値観を共有できる人であれば、入社してから「こんなはずではなかった!」というミスマッチは起き難いでしょう。
あなたの目線は、“鬼が島”ではなく「きび団子」だけになっていませんか?
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