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唯一ひとり様

会長のたわごと


先日、松山に帰るために羽田空港の保安検査場を通った時のことです。
係官から「トランクの中身を調べてもいいですか?」と言われ、トランクの中の洗面ポーチを調べられました。そしてトランクとポーチをX線検査機に2度3度通し、10分以上も足止めされました。その間、私は何度もトランクを開け使用済みのワイシャツや下着をひっくり返す始末でした。
結局洗面ポーチ内の金属製の爪切りや、携帯はさみ、刺抜き、耳かき、小型懐中電灯などのどれかが問題だったようです。

しかし、それは旅行専門ショップで購入した「機内持ち込みOK」の携帯グッズです。今まで出張の度に各空港の保安検査を通過し、中でも羽田空港が最多でしたが、いつも問題なくスルーしていました。
にもかかわらず、今回だけ何故チェック対象にされたのか?・・それが不可解でした。その答えはすぐ解りました・・トランクの中身を視るX線係が、姿勢からも明らかに経験不足と思える若い女性でした。

空港の保安検査係の仕事は、ハイジャックを未然に防止することです。一般搭乗客に紛れ込む犯罪者を見つけるのがミッションであり、お客様を最初から疑ってかかる姿勢こそ義務なのです。その結果・・彼らのお陰で、私自身も安全な空の旅を続けられるわけです。
その現実を理解していても、このような体験は何度しても気分の良いものではありません。
後から来た人がドンドンとスルーして行く中で、自分だけトランクの中身をさらけ出し“疑念”の中に立たされている光景は、冷静を保ってはいるが内心「屈辱感」で一杯です。

往々にして、人のマイナス感情(不満・不愉快・屈辱・・)を掻き立てるきっかけは、他人から「軽視」、「無視」または「疑い」や「差別」扱いされた時です。仮にその度合いを低い値の「1」からマックス「10」まで数値化できるとすれば、低い値の「1」から最大値の「10」の間にどのような段階的な違いがあるでしょうか?
例えばの話・・「世界中の60歳以上の人は搭乗できません」と差別を受けた場合がマイナス感情レベル「1」とすれば、「日本の60歳以上はダメ」がレベル「3」ぐらいにアップ、そして「愛媛の60歳以上」、「松山市の60歳以上」・・「日本エイジェントの60歳以上」等と対象範囲がズームインされる毎にマイナス感情が高まります。マックスは「乃万さんだけ!」とピンポイントされた場合です。

逆にプラス感情(嬉しい・満足・感動・・)の場合は、どうでしょうか?
「この特別サービスは世界中の60歳以上のすべてに提供します」なら満足度レベル「1」ぐらい、「日本の60歳以上」でレベル「3」・・・やはり満足度マックスは「この特別サービスは世界中で乃万様だけ!」と言われた時ですね!
差別もズームインの使い方によって、「満足度」がアップしていくわけです。

ならば我々サービス業に従事する者、百人の一人ではなく「唯一たった一人」のお客様対応を、常に心がけたいものです。
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