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無意識の剣

会長のたわごと

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ある異業種会から講演を依頼され、それが終わった翌日のことです。
弊社受付係から「昨日の社長の講演を聴いた方が、お会いしたいと来社されています」と内線がありました。
突然の来訪とはいえ、私のスピーチを聴いてくださった人なので、お会いすることにしました。
私からは初対面なので、名刺交換をして挨拶をしました。すると、その方の第一声が「実は乃万社長にお会いするのは、これが初めてではないのです。今から約30数年前に、広報の営業に来たのですが、あっさり断られました」と。
もちろん、その時の嫌味を言う積もりで来社した訳ではなく、「講演内容に感銘し賛同を覚えたので、もし会えなくてもよい積もりで来た」と言って頂きました。

そして別の会合で、スピーチをして下さった講師に対し「始めまして・・」と名刺を差し出した時、またもや「20年以上前に乃万さんにお会いしているんですよ!」と言われてしまいました。
私の記憶力の無さに恥ずかしい思いをしたのは事実ですが、幸いにもお二人共に「良い」印象で再会出来たことに感謝です。

私が幼少の頃、魚を掬う網が欲しくて、一生懸命貯めたお小遣いをしっかり握り締めて、3km以上の道のりをテクテクと歩き、やっとたどり着いた小さな釣具屋さんでの出来事でした。
たまたま同じような年頃の子供が母親同伴で、店内の釣具を物色していました。私は、やっと自分の小遣いで買えるうれしさもあり、興奮した面持ちであれこれ迷っていました。
そこに、白髪頭を五分刈りにした小太りの店主がやって来ました。
あの親子連れに言ったように「僕ちゃん、どれが気に入った・・?」と問いかけられると思っていました。
でも、彼の口から私に発せられた言葉は、違っていました。
「ここは遊び場じゃない!・・・早よ~帰れ!!」でした。
悔しくて、悲しくて、こぼれる涙を誰にも見られまいと、3kmを小走りで帰りました。
半世紀以上も昔のことなのに、そのときの光景は鮮明にカラーで記憶しているから不思議です。
もちろんその場所もハッキリ覚えていますが、今では跡形も無く所有者も変わり、ビルになっています。

子供心に余りにも強烈な印象だったためか、経営者となった今、反面教師として弊社の企業方針の一項に次の文言を明記しました。

「お客様心得15ヶ条」の4項・・「もしも、あなたがお客様を軽んじたり無視した場合、あなたは忘れ去り、会社は気づかなくても、そのお客様は、あなたとその会社を一生忘れないものです」と。

あなたも自分の気づかない内に、他人の心に剣を刺しているかも知れません・・言葉にご注意あれ!!

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