賃貸物件において「リフォーム」とは、経年劣化により古くなった設備や内装を修繕し、マイナスをゼロに戻す、いわゆる原状回復のこと。それに対し、「リノベーション」は、顧客のニーズを捉えた改装や設備の追加を行い、物件の価値を高めるための取組みです。
今回は、当社が行ったリノベーション事例を交えながら、リノベーションのメリットとデメリットについて紹介します。
■まずは顧客ニーズの把握から
実際にリノベーションをする前に、まずは顧客のニーズを把握することが大切です。
ひと昔前までは、2DKや3DKといった部屋数の多い間取りが流行していました。しかし、少数世帯が増加した現在は、部屋数の多さよりも広々としたリビングが求められるようになってきています。また、若い世代を中心に「和室離れ」も加速しています。
そのような状況から、築30年以上経過した2DKや3DKの物件や和室がある物件は人気がなく、入居者が決まりにくいというのが現状です。このままの状態では、賃料を下げるくらいしか打つ手はなく、たとえ原状回復したとしても入居者を確保することは難しいかもしれません。また、賃料を下げた状態で入居者が決まっても、何らかの不満により短期解約となり、また原状回復リフォームをしなければならないといった悪循環に陥るケースも少なくありません。
■物件の価値と家賃を上げる「リノベーション」
ここからは当社で実施したリノベーションの成功事例についてご紹介していきます。
【リノベーション事例】 築●年!物件の間取りを1LDKと2LDKに変更
2DKと3DKの居間とDKの間仕切り壁を撤去し、1LDKと2LDKに間取りを変更。さらに物件の付加価値を上げるために、下記の工事を行いました。
①和室を洋室(またはカラー畳)へ変更
②襖や押し入れの中段を撤去し、ハンガーポールやロールカーテンを設置
③床材をデザイン豊富でオシャレな塩ビタイルに変更し、古さを払拭
④水回りを一新してイメージアップ(キッチンパネル・シングルレバー・シャンプードレッサー・サーモスタット設置)
ニーズの高い1LDKと2LDKに変更することで、単身やカップルからファミリー層まで顧客ターゲットの幅が広がり、需要がアップしました。また、水回りを使いやすく、内装をオシャレにすることで、WEBサイト上で物件検索される回数も増えました。
さらに、今回リノベーションを行ったことにより、賃料も42000円(2DK)から50,000円(1LDK)、48,000円(3DK)から55,000円(2LDK)へと7,000~8,000円アップしています。
■リノベーション実施の際の注意点
リノベーションを行うと、物件が綺麗に生まれ変わり、家賃も上げることができるなど、様々なメリットがあります。しかしリノベーションを実施するうえでいくつか注意点もありますのでご紹介します。
①電気容量
築古物件は電気容量が少ないことがあり、電気製品の使用に制限がかかる場合があります。
②防音性
古い物件は防音性が低いところもあるため、ボードを二重張りにするなど、防音性能を高める必要があります。
③家賃
周辺地域の家賃相場に合わせるため、リノベーションをしたからといって必ず家賃をアップすることができる訳ではありません。
築年数が経っていても、リノベーションを行うことで再び人気物件にすることは可能です。
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