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心・技・体の法則

会長のたわごと

 

 

 

 

      

  「心・技・体の法則」  

 

「心 技 体」とは、武道界に限らず色々な場面で昔から使われてきた言葉ですが、

言葉の優先順位について、何故「心」が一番最初なのかという点を考察してみたいと思います。

 

元はと云えば、1911年(明治44年)古木源之助の「柔術独習書」の中で、

「身体・勝負術・精神力」の向上が柔道の目的だ、と書かれたのが語源だと言われています。

ここでは、「体・技・心」の順になっています。

 

ところが、1953年に柔道家の道上伯がフランスで柔道の提唱をしている時期に、フランス人から「柔道とはなにか」と問われたとき、

「心・技・体」を鍛錬することであると答えたことから、現在に至るまで「心技体」の並びが一般的な表現になりました。 

 

 ただ、その後のプロのスポーツ界では「体・技・心」の順位を唱える人が増えたのも事実です。

 楽しむことを優先するアマチュアと異なりプロスポーツでは、基礎になる体力が備わってはじめて「技」が磨かれ生かされる。

その結果として、ライバルより優位に立てることを体験的に知っているからです。

従って、スポーツを始める場合は「体力づくり」と「技術力の向上」を最優先で考えることが多く、

心の鍛錬はトレーニングメニューから除外されるか後回しにされています。

しかしながら、プロの中のプロ、超一流のスーパースターと云われる人は、

体力と技に加えて、どのような局面でも「技」を発揮できる「心の強さ」が不可欠なことを理解しています。

従って、近年になって心のトレーニングが重要視され、プロのメンタルトレーナーが増えているのも事実です。

 

世界に柔道を広めた道上伯は、一流を目指すには、体・技の向上は当たり前で、

心の鍛錬こそ忘れてはならない一番重要なことだと伝えたかったのでしょう。

もっと深いところでは、ただ「強い」だけでなく人間として「徳」を高めることへの示唆です。

 

ところで、「心技体」の法則はビジネス界で通用するのでしょうか。 

例えば、企業の 規模や資金力は「体力」に当てはまります。

そして、製造方法や販売手法、最近ではAIなどは「技術力」と言えます。

近年の企業が研修やベンチマークで力を入れているのは、これらの「技」の部分がほとんどです。

結果として、企業の最終目標は「規模拡大」と「利益手法」という、まさに「体」と「技」に固執した組織になりかねません。

特にAIの進化は著しく、心の在り方しだいで「悪用」にも「善用」にも使える脅威の技術です。

 

現在、社員教育で企業理念「心」を徹底して教育する企業は、どの程度あるのでしょうか?

スポーツも企業活動も、「心・技・体」のバランス・・

特に「心」を置き去りにしてはならないという教えは、技術革新の現代こそ重要なのです。

 

 

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